■香港の競馬1
近代競馬の発祥の地はイギリスだとされています。日本に比較的近い外国で競馬が楽しめるところが香港です。言うまでも無く香港は嘗てイギリスの植民地であり、現在の香港にも嘗てイギリスが持ち込んだ競馬が残され、香港の国民的な娯楽として今日しっかりと根付いています。そして現在でも市民の一攫千金の夢を叶える舞台として愛され、親しまれているわけです。
ご存知のように香港は1997年7月1日に中国に返還されました。中国政府は建前上は一国二制度を敷き、大陸では社会主義を貫く一方、香港ではイギリスが持ち込んだ資本主義もそのまま残しました。競馬は現代の中国大陸にはありませんが、香港、そしてポルトガルから返還され現在同じく一国二制度の下にあるマカオには存在しています。香港の競馬場は中国への返還後も、当初のイギリス色を払拭しながら、現在も引き続き運営されています。
香港の競馬場には、ギャンブルにつき物の、怖そうな中年男性がたくさんいる怪しげな雰囲気や、場外にたむろす予想屋の姿がありません。競馬を見に行く観衆は、スポーツでも見に行くような感じで気軽に出かけています。ここではそんな日本とは一味違った香港の競馬を紹介します。
香港は中国の特別行政区扱いとなっていて、東京都の約半分である1098平方キロの面積に約700万人の人口を抱えています。これだけの面積、人口のところに競馬場を二つ抱えています。
香港は大きく分けて香港島、半島になっている九龍、そして中国大陸に接する新界の3つに分かれますが、2つある競馬場の一つ沙田競馬場は九龍から新界にすこし入ったところに位置しています。ここは1978年に建てられ、そのコースが周囲の豊かな自然と見事に調和しているのが特徴です。新しい建物と豊かな緑の芝生とが目に焼きつきます。またここのコース前には大型スクリーンつきの電光掲示板が設置されており、こうした最新鋭の設備を誇る巨大な競馬場です。その他アジアの競馬場では最も長いと言われている展望レストランが自慢で、ここからのコースの眺めは実に格別です。またコースも400mの直線コースがあって、ここを馬たちが走り抜けていく様子はまさに迫力十分です。
アクセスとしては九龍半島側から行く場合はKCRと呼ばれる鉄道が最も便利です。このKCRは香港九龍と中国広州を結ぶ鉄道で、九龍から香港側の最終駅である羅湖までは通勤電車も出ているので非常に便利です。香港島から行く場合は地下鉄を乗り継いで九龍塘まで行き、そこからKCRに乗り換えるのが便利です。このKCRに乗って馬場駅という駅で降ります。九龍塘駅からは約10分と非常に近い距離です。この馬場駅で降りてすぐのところに沙田競馬場があります。